ウコン博士

健康維持にウコンって良いのですか!!

ウコンも色々あるようですがどのウコンが良いのですか?

ウコンはショウガ科です。それぞれ薬効成分が異なります。
日本で古くから漢方として使用されていた生薬のウコンとは、主にキョウオウ(春ウコン)とガジュツ(ムラサキウコン)になります。沖縄の琉球王国時代には専売品として扱われる貴重な作物でした。
ウコンで一番知られているのはターメリックは、古来より主に香辛料や虫よけに使用されています。

ウコンと言えばお酒のイメージがあるのですか?

飲酒で肝臓に運ばれたアルコールは、酵素の働きによってアセアセトアルヒデトに分解され更に酢酸に変化し最終的には二酸化炭素と水に分解され排出されます。
春ウコンや秋ウコンに含まれるクルクミン、春ウコンやガジュツに含まれる多様な精油成分の働きによって肝臓の解毒作用が強化されるからです。

なぜ春ウコンとガジュツがお勧めなのでしょうか?

春ウコン、秋ウコン、ガジュツに含まれる精油成分を分析した結果があります。すると春ウコンとガジュツには多くの精油成分が含まれており上薬としての位置づけになります。秋ウコンは精油成分が半分以下であり食品の位置づけになります。単純にクルクミン単体については、秋ウコンが一番多く含まれています。
何事もバランスが全て大事で、春ウコンは、クルクミンが少ないのですが別の精油成分が非常に多く含まれています。ガジュツはクルクミンは含まれていませんが、実は精油成分は一番多く含まれています。ピロリ菌への有効成分もガジュツが良い研究データーがあります。

因みに精油成分って何ですか?

・姜黄(春ウコン)の主成分は、ゲルマクロン型セスキテルペン・モノテルペン+ビサボラン型セスキテルペン 
・莪朮(琉球ガジュツ)の主成分は、ゲルマクロン型セスキテルペン・モノテルペン
・鬱金(秋ウコン)の主成分ビザボラン型セスキテルペン
姜黄(春ウコン)は、より莪朮(琉球ガジュツ)に近い植物でだと言う事がわかります。

漢方処方されての改善例はどんなのがありますか?

治療との併用になりますが、肝硬変の改善、C型肝炎の消失、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、生理不順、頭痛、高血圧気味の方が正常値になったり、花粉症、皮膚病など数え上げたらきりがありません。あまりにも多いので、書籍としても改善例をまとめて書いています。

健康維持として何か体感でお聞きした例ってあるんですか?

女性の方で多いのは、何と言っても便秘がよくなり尿の出がよくなったり、冷え性が改善したり、ダイエットが出来たという方が多いです。
男性の方で多いのは、酔いが残らなくなり目覚めが良くなったとかです。
あと風邪をひかなくなったりですね。風邪などの時に昔からショウガ湯とか飲むでしょう? そもそもショウガ科は、身体を温める成分が多いのですが、春ウコンとガジュツには精油成分が多いので感じられる方が多いですね。

ウコンが身体に悪いとの話しもありますが?

食べすぎや飲みすぎが良くないように適切量が大事です。 例えば、秋ウコンで一番多く含まれているクルクミンは、WHO(世界保健機関)での最大摂取量は、体重1キロにつき3mg(体重60キロの人で180mg)としています。エキスなどで一気に大量摂取したら逆に身体に負担となります。
次に重要なのは産地です。農作物なので産地により成分が異なります。特に、海外産のウコンは日本産に比べて鉄分が桁違いに多く含まれているケースがあります。肝炎(慢性のC型肝炎、非アルコール性脂肪肝炎)の方は鉄分の代謝が問題があるので鉄分摂取を控える必要があります。何よりも、産地や成分が大事です。

ウコン博士としての一言お願いします。

私は、西洋医学と同時に東洋医学で生薬のすばらしさを支持する一人です。
ウコンの研究については、国内だけでなく台湾の博士とも共同研究等を行ってまいりました。
春ウコンやガジュツは漢方薬の構成生薬ではありますが、病気の治療そのものを目的とするものでは無く、治療補助やあるいは予防の為に存在していると考えるべきです。
普段より日常の身体の免疫力を高めていざ病気になった時に、現代医学と漢方学との共存で患者の身体の負担少なくする事が大事だと思います。
ウコンに関する著書は日本で一番多く出版しております。一度お読み頂ければ思います。